2019.10.31 経費削減
複合機のリースってどういう仕組み?
複合機を導入する際、リースにするか、購入にするか、レンタルにするか悩むところではないしょうか? ここではリースの仕組みを知って、購入やレンタルと比較し、どのようなメリットやデメリットがあるのかを詳しく紹介します。
複合機リースの仕組み
複合機のリースの仕組みは「お客様」、「複合機業者」、「リース会社」3社間の契約の上に成り立ちます。 ■お客様:法人、個人事業主など ■複合機業者:複合機メーカーやその代理店 ■リース会社:お客様に複合機を貸与する業者
以下の流れで複合機のリースが実行されます。 ①お客様がリース会社に複合機のリースを依頼 → リース契約 ②リース会社が複合機業者から複合機を購入 → 売買契約 ③複合機業者がお客様へ納入する複合機を決定 → アフターフォロー等
【複合機リースの仕組み】
複合機のリースのメリット
資金繰り対策になる
複合機は1台数百万規模のものもあり、高額な事務機器のひとつです。リース契約の場合初期費用が1ヶ月分のリース料金しかかからないので、資金繰りの悪化を回避する、リスク対策になります。スタートアップ企業や新しく設立した小さな会社には特に大きなメリットです。さらに、リース料金は毎月定額を支払えばよいので、キャッシュフローの健全性も保たれます。
会計処理がシンプル
複合機を購入すると、固定資産税や減価償却費用などのコストは購入者負担となります。それは、年度ごとに変化し、計算も複雑になります。リース契約の場合、減価償却処理や固定資産税の支払いがないので会計処理がシンプルで簡単。また、月額料金が固定されているので、ランニングコストが把握しやすいというメリットもあります。
メンテナンス・保守費用負担のリスク軽減
基本的には、リース契約とメンテナンス・保守費用は別々のものです。しかし、複合機自体はリース会社に所有権があるため、保険もリース会社が加入しています。それぞれのリース会社のサービス内容にもよりますが、その保険の一部を負担する契約を結ぶことで、故障したり、修理したり、メンテナンス等の保守費用負担のリスクを軽減することができます。
複合機のリースのデメリット
中途解約ができない
リース会社は、お客様に依頼されて新品の複合機を代わりに購入します。ですからリース契約は基本的に中途解約ができません。どうしても中途解約になる場合は契約内容に従うことになりますが、違約金がかかる場合がほとんどでしょう。また、リース契約は5~6年と比較的長期で結ばれるということもあり、新規立ち上げで5年先まで利用するかどうかわからない場合などは注意が必要です。
トータルコストが高くつく
リース契約のトータルコストは、本体価格のほかに金利・税金・保険料・手数料なども含まれるので、割高になってしまうケースがほとんどです。そもそもリース料金にはどのような費用をのせているのか、しっかりと内訳を確認し、イニシャルコスト・ランニングコスト・トータルコスト3つのバランスを考えてリース契約をするようにしましょう。
与信審査が通らないとリース契約できない
リース契約をする場合、取引相手の返済能力を確かめる与信審査を受ける必要があります。当然審査に取らないとリース契約はできませんが、その条件は各リース会社によっても異なるので、複数のリース会社で審査を受けることができます。その際は同時に受けることをおすすめします。なぜなら、審査の情報が他の会社にも伝わり、審査がますます通りにくくなるのを回避するためです。
複合機のリースと「購入」の違い
購入の場合、リースと比較して、イニシャルコストが高く、ランニングコストや保守費用負担のリスクが高まります。一方、手数料等の費用がかからないためトータルコストは抑えられます。また、複合機をリースした場合いかなるときも勝手に売却してはなりませんが、購入していれば所有権が自社にあるため、自由に売却をすることもできます。
複合機のリースと「レンタル」との違い
レンタルは契約期間が数日~3年程度と短い場合に利用します。お客様とレンタル会社との2者間契約になり、リースよりも月額料金は高くなります。しかし、与信審査や中途解約の禁止はありません。さらに、複合機をリースする場合の違いはレンタル会社が所有している複合機から選ぶため、最新機種ではなかったり、中古品だったりすることが多くなります。
【複合機のリース・購入・レンタルの比較】
以上、複合機のリースについて紹介してきました。リースは初期投資を抑えたい法人や個人事業主にとって便利に使用できる一方、長期契約で中途解約ができないため、5~6年後を見据えた経営計画が必要になります。複合機を導入する際は、リース・購入・レンタルそれぞれのメリットデメリットを比較し、契約書の内容もしっかりとチェックするようにしましょう。